かねだ流~老子講義~自然体の生き方

健康法(導引・呼吸法)と老子道の考え方をベースに自然体でラクな生き方指導をして40年。兼田流の独自の老子解説

老子39章 昔の一を得たる者 

道の大原則は「道は一を生じる。一は二生じる。二は三を生じる。三は万物を生じる。」である。この一を得たるもののみがその生存をまっとうできる。 道が生じた一を得たるものは、例えば、天は清浄になり、地は安寧になり、神々は霊妙になり、谷は豊かに充満…

老子56章 知る者は言わず、言うものは知らず 

道を知り玄と同一となった者は道を語ることはしない。なぜなら道は言葉で表現できない神秘の世界だからだ。それゆえに、道を語る者はその神秘の世界を知らないといえる。 人は目、鼻、味覚、耳、皮膚感覚たる五感の誘惑を遠ざけ、門たる理性の働きを閉ざし、…

老子48章 学を為せば日に益し、道を為せば日に損す。

この章は、儒家や法家など他の学派と道家が根本的に違うことをはっきりと教えている。他の学派は、学問を学び知識を深め、人間としての理想像を探求し・形成し、有能な人材になり、成功者になることを目指している。 しかし、道家は道を知り、道と一体になる…

老子第37章 道は常に為す無くして、しかも為さざるは無し

老子は五千余語・81章からなるが、1章から37章までの上篇を道経、38章から81章までの下篇を徳経と呼んでいる。 その内容は、道と徳の意義を説いた書であり『老子道徳経』とも呼ばれている。 この37章は上篇として道を語る最後の章になる。 道とは、1番はじ…

よき兵器は不祥の器なり

優れた武器は不吉な道具である。だから道を得た人は、優れた武器を使うことを好まない。どうしても用いなければならないときは、恬淡であるべきだ。武器を使って勝利を得ても栄光ではない。それにもかかわらず栄光とするのは、人殺しを快楽とすることと同じ…

老子第29章 天下は神器なり

この世のすべては宇宙、太陽、地球、月、動植物、鉱物、気候など森羅万象ことごとく道(宇宙法則)の顕れです。天下、国家もまた道の顕れであり、その器の大きさからいって神の領域といえます。 たとえどんなに優れている国王、大統領、首相であろうとも、ひ…

老子第32章 道は常にして名なし

道とは何か?それは永遠不滅ものであり、名前もなければ姿、形もない。それは宇宙誕生の法則であり、万物の生成、発展、成熟、消滅の法則でもある。そして、その姿を自然界に表しているので、具体的に知るには、自然界の動きを見ること。それが”道法自然”で…

老子第27章 善く行くものは轍迹無し。

老子は宇宙人か神だったのだろうか? なぜならこの27章は、2,000年後の現代科学文明を予見したかのような内容である。 それは、道理にあった優れたものは"無”が必ずある。すなわち有と無とが合体したものこそが優れていると示唆している。 たとえば、優れた…

老子33章 人を知る者は智なり自ら知る者は明なり

私は、この33章で自分の生き方をシンプルにすることができた。また、老子を一節ずつ読むとわかりやすいということを教えてくれたのもこの章である。 「人を知る者は智なり」 ウーン。なるほど❗他人との関係はお互いにプラスになるように付き合うことが原則…

老子と私の縁

はじめまして。 『老子講義ブログ』案内人の兼田と申します。 私と老子とのご縁は、健康法です。 それは、私が指導している健康法の中に老子法という技があります。名前の通りに、老子の書物は、その技術書でもあるのです。 「とんでもないことをいうやつだ…

精神性を高めよう

一般的には、精神とは、「人生の目的、意味を奥深く考える人間の心・理念・知的に物事を成し遂げようとする心の働き・民族の精神性。」である。 よく使われる表現としては、精神一到何事か成らざらん!ハングリー精神を持て!健全な精神は健全な肉体に宿る!…

自然体の生き方とは

自然体の生き方には二通りあります。 一つは、自然の中で自然と共に生きること。 二つ目は、道を規準として生きること(上善は水の如し)です。 一の生き方は現状の環境では難しいので、二の、「上善は水の如し」の生き方と、半年間で解説してきました老子1…

すべては三からなる ー 成功・失敗、健康・病気

【宇宙誕生の法則は、】 「道は一を生じ、一は二生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず。」老子42章 この三から万物が生ずという原則は、宇宙の構成要素たる原子~自然界~人間に至るまで共通です。 物質の最小単位である原子は、陽子+・中性子・電子-の三つ…

健康に生きる

「健康は全ての基本・健康に勝る宝なし・健康第1」と誰もが健康の重要さを認めています。 右図の様に、「健康が基本」であれば、 健康が倍大きくなると、全てが3倍大きくなる。 逆に、倍小さくなると3分の1になる。 特に、加齢の老化は病気の悪化になる。 従…

道法自然 ―自然の中には全てが表される

書道・将棋の好きな方はなじみの言葉ですね。 書道の展覧会には必ず出ています。将棋では元名人の谷川さんが良く書かれる四文字熟語です。 道は自然をコントロールしているので、道を知りたかったら自然界をご覧なさい。 空気や水、四季の移ろいの中や身近な…

愛情豊かな人、子や孫に愛される人になる

今回は、還暦からの正しい生き方の実践編になります。 -して-して自分の本体が永遠の命であると学ぶ。 まさに精神世界への還暦という赤ん坊からの出発です。 今まで、人間性や精神性を高めてきた方もいます。 でも、それは、出世のため、成功者になるため…

人体は小さな宇宙

今回の老子講義の目的の一つに「より自由になる!」があります。 この自由になるには、「人体は小さな宇宙である」ことを知ることが、もっとも手っ取り早い。 「人体は小さな宇宙である」とわかると、 正しい考え方・判断力が身につき、自分に自信がつく。 …

体も心もマイナスにして自然体で生きる

健康は、すべての基本 あなたの3年後・5年後・10年後の姿はどう想像しますか? 年齢と共に老化の速度は早まる、持病の進行、病気が突然悪化、取り返しのつかない事態になる、この様な心配や不安は尽きません。 心配や不安の状態を予防するためにも健康管理に…

還暦からの正しい生き方

結論からいえば、マイナス(-)の生き方です。 (-)して(-)して(-)して、 「自分の本体が永遠の命」であると学ぶことです。 自分の本体である永遠の生命は、始めもなければ終わりもない。 それは、人間を含めて、宇宙のすべてが [ 道から始まり、道…

道とは?徳とは?

道とは何? 道は首(ハジメ)と之(走る)。すべての始まりに戻る。という意味です。 すべての始まりは、宇宙の誕生とそれ以降の宇宙の法則です。 そんなバカでかい宇宙の法則がわかるわけがない。ではどうするか。 道法自然(老子25章)、道は自然の中に、…

老子道徳経とは

老子は、名のごとく還暦以降の人に正しい生き方のお手本になる本です。一般には、「清浄・恬淡・無為・自然の生き方=絶対的自由な生き方」が書かれている本と言われています。 清浄=清らかで汚れのないこと 恬淡=欲がなく、物事に執着しないこと 無為=自…