道とは?徳とは?
道とは何?
道は首(ハジメ)と之(走る)。すべての始まりに戻る。という意味です。
すべての始まりは、宇宙の誕生とそれ以降の宇宙の法則です。
そんなバカでかい宇宙の法則がわかるわけがない。ではどうするか。
道法自然(老子25章)、道は自然の中に、その姿を現している。だから、
自然界を観れば道がわかる。いや、やはり自然も大きすぎる。分りにくい。
そうだ。人間は小さな宇宙である。宇宙をもっともよく表している存在だ。
だから、人間を知る事で道がわかる。
このように、宇宙=自然=人間という図式ができ上がる。
道は何か?が分かりたいときは、
宇宙や、自然や、人間をよく観察することです。
しかし、もし、
宇宙がわからないときは、自然界や人間を見る。
自然界がわからないときは、宇宙や人間を見る。
人間がわからないときは、宇宙や自然を見る。
そうすれば、宇宙も自然界も人間も
その「おおもと」である道も分かってくる。
道の概要を、兼田流にまとめれば、
道=宇宙や自然界や人間の、誕生~育・化・成・壮・老・死までの法則である。
徳とは何?
宇宙に存在するすべてのものが、道の顕れである「徳」です。
宇宙も星も太陽も地球も自然界も人間もすべて道の顕れである徳なのです。
例えば
人間の徳とは 「1人の人間の素直な心」です。
論語のように、仁・義・礼・智・信などのように決まりはありません。
人間の徳とは、宇宙の法則・自然の法則・人間の法則に素直な心で従う生き方です。
それが自然体の生き方です。
道の概要を具体的に分かるために
宇宙誕生の法則から観た道
老子は万物誕生の法則を次のように、語っている。
道は一を生じ、一はニ生じ、ニは三を生じ、三は万物を生ず。(老子42章)
これは、宇宙科学から見た宇宙誕生の仕組みと同じです。
道は
一元の気たる 真空を作った。 その真空がビッグバンを起こして、
二(陰陽)たる宇宙空間(陰―)と星(陽+)を生じた。その宇宙空間と星との間に
三たる 「空・間」=大気圏 が生じた。 大気圏が生じたので、万物が誕生した。
従って、万物はすべて真空からできた同根であり、万物は宇宙そのものである。
すなわち、万物は同根であり、万物は小宇宙である。
自然界から観た道とは、
上善は水のごとし。(老子8章)
自然界で道に一番近いものは水である。
従って、私たちは、水と同じような行動をとれば、決して間違うことはない。
人間から観た道とは、
人間を探求するために考案されたものが、導引(老子法)という体操と座禅であり、武道・占いや東洋医学です。
天下の至柔は天下の至堅を馳騁(ちてい)す。
有無くして、間無きに入る。 (老子43章)
もっともしなやかなものがあらゆるものの中で、最も堅いもの中に浸透していく。
柔軟な気は、こだわりの強い石頭・感情がでない心の闇や骨や癌細胞の中にも
浸透していく。うまく入れば、柔軟な発想、豊かな感情、健康な肉体になる。
(体の芯からのリラックスをマスターすると体感として理解できる。)
道は、これら宇宙、自然、人間から理解すると大変分りやすい。
しかし、道を深く体感するためには、個々の具体的な道徳を知ることも大切です。
そこで、具体的な道徳については、老子の解説を通じて明らかにしていきたいと思います。
まとめ
今回の老子講義の第1の目的は、皆さんが老子を読み、理解できるようになることです。
そうすれば自ずと道徳を実践できて、自由で、自然で、健康で・楽しく・若々しく・第2の人生を過ごし、魂の安らぎと永遠の命を得ることができます。
次回からは、