かねだ流~老子講義~自然体の生き方

健康法(導引・呼吸法)と老子道の考え方をベースに自然体でラクな生き方指導をして40年。兼田流の独自の老子解説

2017-01-01から1年間の記事一覧

老子39章 昔の一を得たる者 

道の大原則は「道は一を生じる。一は二生じる。二は三を生じる。三は万物を生じる。」である。この一を得たるもののみがその生存をまっとうできる。 道が生じた一を得たるものは、例えば、天は清浄になり、地は安寧になり、神々は霊妙になり、谷は豊かに充満…

老子56章 知る者は言わず、言うものは知らず 

道を知り玄と同一となった者は道を語ることはしない。なぜなら道は言葉で表現できない神秘の世界だからだ。それゆえに、道を語る者はその神秘の世界を知らないといえる。 人は目、鼻、味覚、耳、皮膚感覚たる五感の誘惑を遠ざけ、門たる理性の働きを閉ざし、…

老子48章 学を為せば日に益し、道を為せば日に損す。

この章は、儒家や法家など他の学派と道家が根本的に違うことをはっきりと教えている。他の学派は、学問を学び知識を深め、人間としての理想像を探求し・形成し、有能な人材になり、成功者になることを目指している。 しかし、道家は道を知り、道と一体になる…

老子第37章 道は常に為す無くして、しかも為さざるは無し

老子は五千余語・81章からなるが、1章から37章までの上篇を道経、38章から81章までの下篇を徳経と呼んでいる。 その内容は、道と徳の意義を説いた書であり『老子道徳経』とも呼ばれている。 この37章は上篇として道を語る最後の章になる。 道とは、1番はじ…

よき兵器は不祥の器なり

優れた武器は不吉な道具である。だから道を得た人は、優れた武器を使うことを好まない。どうしても用いなければならないときは、恬淡であるべきだ。武器を使って勝利を得ても栄光ではない。それにもかかわらず栄光とするのは、人殺しを快楽とすることと同じ…

老子第29章 天下は神器なり

この世のすべては宇宙、太陽、地球、月、動植物、鉱物、気候など森羅万象ことごとく道(宇宙法則)の顕れです。天下、国家もまた道の顕れであり、その器の大きさからいって神の領域といえます。 たとえどんなに優れている国王、大統領、首相であろうとも、ひ…

老子第32章 道は常にして名なし

道とは何か?それは永遠不滅ものであり、名前もなければ姿、形もない。それは宇宙誕生の法則であり、万物の生成、発展、成熟、消滅の法則でもある。そして、その姿を自然界に表しているので、具体的に知るには、自然界の動きを見ること。それが”道法自然”で…

老子第27章 善く行くものは轍迹無し。

老子は宇宙人か神だったのだろうか? なぜならこの27章は、2,000年後の現代科学文明を予見したかのような内容である。 それは、道理にあった優れたものは"無”が必ずある。すなわち有と無とが合体したものこそが優れていると示唆している。 たとえば、優れた…

老子33章 人を知る者は智なり自ら知る者は明なり

私は、この33章で自分の生き方をシンプルにすることができた。また、老子を一節ずつ読むとわかりやすいということを教えてくれたのもこの章である。 「人を知る者は智なり」 ウーン。なるほど❗他人との関係はお互いにプラスになるように付き合うことが原則…

老子と私の縁

はじめまして。 『老子講義ブログ』案内人の兼田と申します。 私と老子とのご縁は、健康法です。 それは、私が指導している健康法の中に老子法という技があります。名前の通りに、老子の書物は、その技術書でもあるのです。 「とんでもないことをいうやつだ…