かねだ流~老子講義~自然体の生き方

健康法(導引・呼吸法)と老子道の考え方をベースに自然体でラクな生き方指導をして40年。兼田流の独自の老子解説

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

老子39章 昔の一を得たる者 

道の大原則は「道は一を生じる。一は二生じる。二は三を生じる。三は万物を生じる。」である。この一を得たるもののみがその生存をまっとうできる。 道が生じた一を得たるものは、例えば、天は清浄になり、地は安寧になり、神々は霊妙になり、谷は豊かに充満…

老子56章 知る者は言わず、言うものは知らず 

道を知り玄と同一となった者は道を語ることはしない。なぜなら道は言葉で表現できない神秘の世界だからだ。それゆえに、道を語る者はその神秘の世界を知らないといえる。 人は目、鼻、味覚、耳、皮膚感覚たる五感の誘惑を遠ざけ、門たる理性の働きを閉ざし、…

老子48章 学を為せば日に益し、道を為せば日に損す。

この章は、儒家や法家など他の学派と道家が根本的に違うことをはっきりと教えている。他の学派は、学問を学び知識を深め、人間としての理想像を探求し・形成し、有能な人材になり、成功者になることを目指している。 しかし、道家は道を知り、道と一体になる…

老子第37章 道は常に為す無くして、しかも為さざるは無し

老子は五千余語・81章からなるが、1章から37章までの上篇を道経、38章から81章までの下篇を徳経と呼んでいる。 その内容は、道と徳の意義を説いた書であり『老子道徳経』とも呼ばれている。 この37章は上篇として道を語る最後の章になる。 道とは、1番はじ…