老子第27章 善く行くものは轍迹無し。
老子は宇宙人か神だったのだろうか?
なぜならこの27章は、2,000年後の現代科学文明を予見したかのような内容である。
それは、道理にあった優れたものは"無”が必ずある。
すなわち有と無とが合体したものこそが優れていると示唆している。
たとえば、優れた輸送手段は、車が轍(わだち)を残さない。
それは、飛行機が空を飛んだり、リニアモーターカー(有)のようには磁気(無)で動き車輪や線路がないことを意味している。
またテレビ(有)は電波(無)で送信され電線がない。
スーパーコンピューターは、ICで動き計算式がない。
電子錠は指紋、声紋、光彩で開き鍵などないなど。
まさに、老子の道=真理は、2,000年前も現在も不変でありいろいろに応用できるから使い勝手がいいのである。
だから、道は科学文明にも、人間の道徳にも、応用できる。
例えば、道の習得者は、自分の業績を自慢せず後世に何も残さない。
その言葉は、正邪、白黒をわけず、是非、善悪を強調しないから傷がない。
物事を図るときは根本の幹を重視し、枝葉末節までそろばんを弾かない。
自分の言動で相手を縛りつけないで、自由で自立できるように導く。
このような道の修得者は万物同根という基本原則に立脚しているので人を見捨てたり、ものを粗末に扱わない。
彼は、陰陽の原則のよくわかる明察の人といわれ、あらゆる物や人また、事象を自分の道の修得の資として成長することができる。
道の素晴らしさを知らない凡人は、善き師に導かれていることに気づかず、師を尊とばず、その教えをおろそかにするから、どんな優秀な人でも迷いに陥る。
それが要妙であることを知るべきである。
老子33章 人を知る者は智なり自ら知る者は明なり
私は、この33章で自分の生き方をシンプルにすることができた。
また、老子を一節ずつ読むとわかりやすいということを教えてくれたのもこの章である。
「人を知る者は智なり」
ウーン。なるほど❗
他人との関係はお互いにプラスになるように付き合うことが原則か。
(智は、”知と日=+”とからなっている)
自分だけがプラスになったり、犠牲になりマイナスになってはいけないのだ。
2000年以上も前に『WinWinの関係』が書かれていたのか!?
「自ら知るものは明なり」
なるほど❗
自分自身については、(明は、”日=+と月=-”とからなっている)陰陽のバランスをとることが大切だ。自分だけ得をしようという考え方が後で必ず損をすることにつながるのだ。何かを得ようとしたら何かを捨て去ることが大切だ。
「人に勝つには力あり」
なるほど❗
他人には知力・気力・体力などの力で勝たねばならないのだなあ。
”争わず”と聖人君子でいてもこの世の中は渡っていけない。
やはり他人との勝ち負けが生じたときにはパワーで打ち勝つ必要がある。
「自ら勝つ者は強し」
なるほど❗
自分自身に勝つには粘り強く・忍耐強く行うことが必要か。
自分自身に勝つ唯一の道は、勉強(勉を強くする)をすることだ。
「足ることを知る者は富めり」
なるほど❗
自分自身に満足できる人だけが本当に富める人なんだ。
不平不満は自らを貧しくすることなのだ。
「強めて行う者は志あり」
なるほど❗
志を得るには粘り強く・忍耐強く行うことか。
志は、一歩ずつ着実に積み上げていけばいいことだ。
焦ることはない。
「その所をたがえざる者は久し」
なるほど❗
自分には自分にふさわしい場所があるのか。
天が与えられた仕事をまっとうするか、自分の好きな仕事を見つけることが大切なんだ。
「死してしかも失わざる者は命寿し」
なるほど❗
人間が死んでも滅びないものがあるのだ。
だから、人間の命は永遠不滅であり輪廻転生するものなのだ。
宿命を知り、運命を操り、使命を果たす。
そして現世で命のレベルをアップしていくことが来世につながるのだろう。
老子と私の縁
はじめまして。
『老子講義ブログ』案内人の兼田と申します。
私と老子とのご縁は、健康法です。
それは、私が指導している健康法の中に老子法という技があります。
名前の通りに、老子の書物は、その技術書でもあるのです。
「とんでもないことをいうやつだ。」
「世界の名書「老子」が健康体操の技術書なんてあり得ない!」と、ご立腹の方もいるかもしれません。
ですが、これは紛れもない事実なのです。
実は、私には、こんな経験があります。
学生時代から、老子の無為自然の生き方に関心があり、読む機会もありましたが、全く理解できませんでした。
その私がこの健康法をマスターして指導し始めてから5年後に、突然、老子が理解できたのです。
突然理解できた時は、感動で胸が震えたことを覚えています。
老子は、大変難解な書物です。
これが理解できる方は、知的水準の高い人、各界の名人達人の域に達している人、経済界でも超成功した人です。
例えば、東大卒の超エリート宮澤喜一総理大臣、彼は夏休みの過ごし方は、との記者の質問に、箱根の別荘で老子を読んできますと答えられました。
経済界では松下幸之助さんや、日本一の納税者斎藤一人さんも愛読者として知られていますね。
しかし、実は、凡人でも、老子を読める方法がある。
それは、健康法をやりながら、読むことです。
私は、健康法を受講されている方たちに、毎月一章ずつ81章まで2回老子講義して参りました。
会員さんからは、
「なぜか老子が理解できる」
「道がわかってきた」
「毎日が自由で楽になった。」と喜ばれてきました。
私は、健康法一筋で、他には何もありません。
老子は、何もない 「無」 が 「大」 であると教えています。
何もない私が老子の道徳をわかりやすく「大なる解説」をできたら幸いです。
このブログにも、健康法を少し掲載していきます。
より老子や道の世界を深めていただければと思います。
皆さんの毎日が、より健康で若々しく・楽しく・自然で・自由に、人生を過ごすヒントになれば幸いです。
精神性を高めよう
一般的には、精神とは、「人生の目的、意味を奥深く考える人間の心・理念・知的に物事を成し遂げようとする心の働き・民族の精神性。」である。
よく使われる表現としては、精神一到何事か成らざらん!ハングリー精神を持て!健全な精神は健全な肉体に宿る!精神性の高さが人間性を形成する!などがある。
これからの人生で精神性を高めることは必要だが、目的はなんでしょうか。
一つは、今まで通り、精神性の高い、人格的に優れ人物となり、出世をして、政治家・経営者・先生・指導者といったプラスの生き方を目指すのか。
もう一つは、還暦からは0からの出発だ。だから、マイナスの生き方「純粋に精神性の高い、人格的に優れ人物となり、穏やかに暮らす。人間はいかなる存在かを探求する。永遠の命を得る。そして、来世への準備をする。」を目指すのか。、、、ですね。
その精神性を高める方法は?
一般的には、
良い書物を読み、良い先生にめぐり合い、修業をして高めるものです。
そうした方法は、現世の延長=プラスを目指すものが多い。
老子的な生き方は、
自分で肉体と、理性を磨く方法です。それで自然に精神力が高まります。
なぜなら、人間の三宝“神・気・精”神=理性、気=気力、精=肉体を磨くからです。
その具体的な方法が、「気功と静坐、老子の教え」です。
精神力の中に、肉体の健康も入ることが特徴です。
それは、健全な肉体の方が、精神力は高め易いからです。
また、それらは、老子も語っている(70(章)が、全てが簡単で誰もができることです。
現実に皆さんは、簡単な気功と老子の初級講座だけで、いつの間にか考え方が楽になり、精神力が高まり、トラブルが少なくなっているのではないですか?
修行法には、精神性を高める5段階が用意してあります。
覚える
覚えた事を人に教える
旅をしてできるだけ多くの人に教える
原書を読み同レベルの友人と切磋琢磨する
1人静かに内側を見つめる(坐忘)
これが精神性を高める5段階の方法です。
老子を読みながら、気功・静坐を実践すると、細胞まで健康でキレイになる。
すると、考え方は、清浄、心は恬淡、行は無為で楽に動き、自然体の生き方になります。
そして5段階の修行法でさらに精神性を高め・奥深さを得ることができる。
それが、来世に繋がる永遠の命を得ることになります。
自然体の生き方とは
自然体の生き方には二通りあります。
一つは、自然の中で自然と共に生きること。
二つ目は、道を規準として生きること(上善は水の如し)です。
一の生き方は現状の環境では難しいので、二の、「上善は水の如し」の生き方と、半年間で解説してきました老子1章~21章までに書かれている「徳」のある生き方をまとめてみました。
「上善は水の如し」(8章)の生き方としては
住居は地盤のしっかりした土地に住み、心は奥深い、人には公平に与え、言葉は真実を語る、政は治めることを大切にし、物事は能率良く処理し、行動はタイミング良く行う。
そして、万物に恵を与え、争わず、人の嫌がる場所にも満足している。
このような道に沿った生き方をすれば、自然に次のように徳のある生き方ができる。
徳のある人とは
神秘的な洞察力を備え、慎重で注意深く、礼儀正しく、柔軟で、重厚であり、度量が広い。
利己心や欲望も少なくなり、存在しているだけで人徳の素晴らしさが相手に自然に浸透していく。
判断を間違えない人
明察の人でもあり、正しい判断ができ、自分を見せびらかせない、自分を正しいとしない、地位にしがみついない、和光同塵(自分で褒めない、誇らない)から生涯を間違いもなく、禍もなく、無事に過ごすことができる。
自分の内部にある道の無限のエネルギーを(21章)大切にする。
善悪・美醜・得損・富貧・賢愚に心を奪われることや、仁・義・礼・智・信といった考え方という外界のものにとらわれない。
すると、内部にある道の無限のエネルギーに気づき、心身の健康状態が良くなり一切を無にすることができ、四苦八苦からも解放される。
永遠の生命を知る
また、1人静かに静坐をし、道の紀を知り(14章)、道の表れである人間も無限であり、身が滅んでも大丈夫(16章)であることがわかる。
そして、自分が永遠の命を持った存在であることに安心する。
ここまで来ると、現世で行う使命も明確になる
ただ道に従い(21章)、母(道)に養われていることを貴び(20章)、迷いのない、より自由に・自然で・健康で・楽しく・若々しい自然体の人生を過ごすことができます。
すべては三からなる ー 成功・失敗、健康・病気
健康に生きる
「健康は全ての基本・健康に勝る宝なし・健康第1」と誰もが健康の重要さを認めています。
右図の様に、「健康が基本」であれば、
健康が倍大きくなると、全てが3倍大きくなる。
逆に、倍小さくなると3分の1になる。
特に、加齢の老化は病気の悪化になる。
従って、若々しく・健康に生きることはますます大切といえます。
健康な人が、健康を守るには、規則正しい日常生活をすることで大丈夫!
諺にある、
・早寝早起き病知らず
・快食快便快眠
・腹8分に医者いらず
・頭寒足熱
・気楽に暮らす
・自然とともに生きる
など規則正しい生活を守ることです。
未病や病気を持っている人は、積極的な改善が肝要です。
最善の方法は、
(健康法の古諺)1に運動、2に食事3・4がなくて、5に薬 です!
(厚労省の標語には、1に運動2に食事しっかり禁煙5に薬 があります。)
テレビでの健康情報は食事の話題が多いですね。
ただ、このような食事の情報だけでは、一時的な効果であり、継続的ではないので、いつまでもテレビの話題になり続ける。
本当に継続的な効果を上げるならば、まず、運動療法を行ってから、併用して、食事療法を行うことです。
では、どのような運動療法を行えばよいのか。
運動療法は、質の高さで効果に大きな違いがでる。
例えば、基本である散歩は小学校、何々式健康法やジョギングは中学校、何千年も続いているヨガ・気功・呼吸法は高校、それらの専門的教室が大学に例えることができる。
従って、どこまで進学するのか、自分に合うのはどこかを決めることが大切です。
それを実行するだけで、肉体も感情も考え方や命まで自然に向上する技です。
その仕組みとは、全てが、丹田から動き、緊張と弛緩のリズムを大切にするので体幹がしっかりし、陰陽のバランスが身につきます。
内臓が健康になるので五行の配当表(下記)の通りに精神や感情が平和に保たれる。
頭は解放されてこだわりは自然になくなる。
それを誰もが自分で体感できる喜びは大きい。
「仙縁(質の高い運動療法)は人生最高の幸運である。」という諺があり、さらに、歴史・理論・実績の優れた文献も数多くあるので納得して行える。
「これだけ行っていれば大丈夫と!」迷いがなく、楽です。
長い歴史の洗礼を受けて残ってきた健康法(ヨガ・気功・呼吸法他)の中で、
あなたに合うもの選んで専門的教室でマスターするだけで大丈夫!
食事は、
地元で取れた、旬のものを、丸ごと(根茎葉実、頭から骨まで)食べることです。
健康に生きるための結論は
健康な人は、
規則正しい生活をして、地元で取れた旬のものを丸ごと美味しく腹8分に食べる。
病気のある人は
質の高い運動療法を自力で行い、健康管理を徹底する。
第2の人生を長く健康で楽しみたいですね。